AGA治療を開始する人の多くが直面し最も恐れるのが治療初期に一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」という現象ですがこれは薬が効いている証拠であり副作用ではないと頭では分かっていても実際に排水溝が詰まるほどの抜け毛を目の当たりにするとパニックに陥り治療を断念したくなるのが人間の心理です。私の治療記録においてもこの初期脱毛の期間はまさに地獄のような日々であり治療開始から二週間後、洗髪をするたびに手にごっそりと絡みつく髪の毛を見て「このまま全部抜けてしまうのではないか」という恐怖で震え風呂場で泣き崩れたこともありました。しかし担当医に相談すると「それは休止期にあった古い髪が新しい髪に押し出されているサインであり好転反応ですから絶対にやめないでください」と強く諭されネット上の先輩たちの体験談を読み漁りながらなんとか心を保ち続けました。この恐怖の期間は約一ヶ月半続きましたがある日を境に抜け毛がピタリと止まりその後は嘘のように新しい産毛が生え始めました。今振り返ればあの初期脱毛は古い自分との決別であり新しく生まれ変わるための産みの苦しみだったのだと思えますが当時の私にとっては終わりの見えないトンネルでした。このリアルな記録をあえて公開するのはこれから治療を始める人に「初期脱毛は必ず終わる」という事実と「それを乗り越えた先にしか見えない景色がある」ということを伝えたいからでありもし今あなたが抜け毛の恐怖に怯えているならそれは夜明け前の最も暗い時間だと思ってどうか耐え抜いてほしいのです。薬による治療だけでは回復が難しいほど進行してしまった場合や生え際のラインを美しく整えたいという美的要求が高い場合には自毛植毛という外科的な手段が選択されますが植毛と薬物療法を組み合わせることで劇的な変化を遂げたハイブリッド治療の症例は薄毛治療の最終兵器とも言える強力な解決策を示しています。私はM字部分の後退が著しく薬だけでは産毛程度しか生えず満足のいく密度にはなりませんでしたが後頭部の髪はフサフサだったため医師から「後頭部の元気な毛根を前頭部に移植しつつ既存の髪は薬で維持する」という併用療法を提案されました。手術は一日で終わり麻酔のおかげで痛みもほとんどなく翌日から普段通りの生活ができましたが移植した毛がいったん抜け落ちてから生え変わるまでの数ヶ月間は不安もありました。しかし半年後には移植した場所から太くたくましい髪が生え揃い薬の効果で既存の髪も太くなったためかつてのM字ハゲが嘘のように自然で密度の高いヘアラインが完成しました。この症例のポイントは植毛した髪は半永久的に生え続けるというメリットと植毛していない部分の進行を薬で抑えるという防御策が見事に噛み合った点にありまさに「いいとこ取り」の治療法でした。費用は百万円以上かかりましたがカツラや増毛のようなメンテナンスの手間やランニングコストがかからず自分の髪として一生付き合っていけることを考えれば十分に価値のある選択でした。
初期脱毛を乗り越えた患者のリアルな記録