AGA治療を真面目に続けているにもかかわらず、ある時期になると急に抜け毛が増えて「薬が効かなくなったのではないか」「耐性がついたのではないか」と不安に駆られることがありますが、実は人間の髪には季節性の生え変わりリズムがあり、特に秋(9月から11月頃)には動物の換毛期のように抜け毛が自然に増える傾向があることを知っておく必要があります。季節による抜け毛の増減と治療期間中の心構えについて詳しく解説します。これは夏場の強い紫外線ダメージの蓄積や、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化などが原因と言われていますが、健康な人でも1日に100本以上抜けることが珍しくないこの時期に、過敏に反応して治療方針を疑ったり、ストレスを溜めたりすることは逆効果です。治療期間中の正しい心構えとしては、髪の状態を「点」ではなく「線」で捉えることであり、日々の抜け毛の本数や一時的な増減に一喜一憂するのではなく、3ヶ月単位、半年単位といった長いスパンでの平均的な推移を見守る姿勢が大切です。もし秋口に抜け毛が増えたとしても、マイクロスコープで見て細い毛(AGA特有のミニチュア化した毛)が増えていなければ、それは単なる自然なサイクルの範囲内であり、冬から春にかけてまた新しい髪が生えてくるため心配には及びません。また、花粉症の時期や梅雨時期など、頭皮環境が悪化しやすい季節には、薬の効果が出にくくなることもあるため、そういった時期は現状維持できれば御の字と割り切り、頭皮ケアを念入りに行うなどの対策で乗り切る柔軟さも必要です。AGA治療は自然との闘いでもあり、自分自身のバイオリズムとの付き合いでもあります。一直線に右肩上がりで良くなることだけを期待するのではなく、季節による波があることを前提に、どっしりと構えて治療を継続できる精神的なタフさを持つことが、数年、数十年という長い治療期間を完走するための重要なスキルとなるのです。