AGA治療を始めるにあたり、治療内容と同じくらい気になるのが費用の支払い方法とタイミングですが、これはクリニックのシステムや契約形態によって大きく異なるため、事前に仕組みを理解しておかないと、会計時に慌てたり、想定外の借金を背負ったりすることになりかねません。支払いのパターンは主に「都度払い」と「コース契約(一括払い)」の二つに大別されます。都度払いは、その日の診察代と処方された薬代(通常1ヶ月分)を、帰りの受付でその都度支払うシステムで、美容室や一般の病院と同じ感覚で利用でき、いつでもやめられる気軽さがある反面、長期的な割引特典などは少ない傾向にあります。一方、コース契約は「6ヶ月コース」や「1年間集中プラン」といった形で、半年から1年分の治療費を最初にまとめて契約する方式で、都度払いよりも割安になるメリットがある一方、数十万円から場合によっては百万円単位のまとまった金額が必要になります。この高額なコース契約をする際によく利用されるのが「医療ローン(メディカルローン)」です。これはクレジットカードの分割払いとは異なり、信販会社と契約して治療費を立て替えてもらい、その後分割で返済していく仕組みで、最大の特徴はクレジットカードよりも分割回数を多く設定でき(最大60回や84回など)、月々の支払額を数千円程度に抑えられる点です。また、金利もカードのリボ払いなどに比べれば低めに設定されていることが多いです。医療ローンの審査の流れとしては、まずクリニックでのカウンセリング時にローン利用の意思を伝え、申込書に必要事項(勤務先、年収、勤続年数、居住形態など)を記入します。その後、信販会社による審査が行われますが、これには通常30分から1時間程度かかり、その場で結果が出ます。審査においては、安定した収入があるかどうかが重視されますが、学生や主婦であっても連帯保証人を立てることで利用可能な場合もあります。審査に通れば契約成立となり、治療を開始できます。しかし、医療ローンを利用する際にはいくつかの注意点があります。まず、月々の支払額が安いからといって安易に契約してしまうと、金利手数料を含めた総支払額は一括払いよりも高くなるという点です。また、一度契約すると、途中で治療を辞めたくなった場合に解約手続きが必要となり、クリニックによっては解約手数料がかかったり、すでに消化した分の治療費を定価で再計算して請求されたりするなど、返金トラブルに発展するリスクもあります。さらに、ローンの支払いが残っている状態で効果が出なかった場合、「髪は生えないのに借金だけが残る」という精神的に辛い状況に追い込まれる可能性も否定できません。